ティーサロン鎌倉山倶楽部で人気を博していたショートケーキをより良いものにするべく、10種類を超える生クリームの中から、3種類を厳選して、さらにそこから１％単位での3種類の比率を調整して、さらに上質なクリームへと進化させました。

ドミネジョワのケーキには、軸があります。毎日でも食べられること。そして、体の負担にならないこと。乳脂肪分だけのケーキは、重たくなり、体への負担も増します。あえて、動物性の乳脂肪分に対して独自の割合で植物性の脂肪分を加えることで、全体の脂肪分としては変わりませんが、脂肪分の感じ方、また、体への負担が減ります。乳脂肪分だけのクリームが好きな方もいらっしゃると思います。きっと当店のクリームは物足りなく感じることでしょう。ただ、その生クリームを一生食べ続けることが出来ますか？　年齢を重ねるにつれて過剰な動物性の脂肪分は体が受け付けなくなると思います。　いつも例に出すのは、ラードで揚げたとんかつと、太白ごま油で揚げた天ぷら。若い頃は、きっととんかつが食べたくなりますが、年を重ねると、だんだんと天ぷらに惹かれるようになりませんか？大人になってから、食べなれていたケーキが美味しく感じなくなる。それは、とても悲しいことだと思います。ご飯にしてもそうです。毎日同じジャンルの料理を食べるとしたら、フレンチと和食、どちらを選びますか？大半の日本人、大人の方は和食を選ぶのではないでしょうか。私は、その永続性に価値を感じています。毎日でも食べ続けることが出来るショートケーキを目指して、今のドミネジョワのショートケーキがあります。

クリームだけではありません。異論もあるかと思いますが、スポンジには、あえてバターを加えていません。油脂分は植物性のキャノーラ油を使用しています。動物性を含む生クリームと一緒に食べるスポンジ生地には、バターを加えません。お家で、ホットケーキを作った時に、バターを乗せて、その上に生クリームを絞ったら、胸焼けしませんか？

そんなことを考えながら、このショートケーキは出来上がりました。

バターたっぷり、乳脂肪分たっぷり、のケーキを食べ飽きた先に行きつくのは、きっとドミネジョワのショートケーキでありますように…。